【泰】

易経 六十四卦 泰
易経 六十四卦 泰

泰、小往大來。吉享。
泰は、小往き大来る。吉にして享る。

天が下に位置し、地が上にあり、
一見不都合なように見えるが、
このような形こそ
天地が交わり、陰陽の気が通ずる。

泰は消息卦の一つであり、
正月をあらわす。

消息卦とは・・
一年の陰陽の消長(=消息)を卦で表現したもの。

下から三番目の「九三」(九は陽爻、三は下から数えた時の位を意味する)
に着目してみる。
九三。无平不陂。无往不復。艱貞无咎。勿恤其孚。于食有福。
象曰。无往不復。天地際也。

三陽の最も上にあり、泰の卦の極盛期である。
盛りの後は、必ず下降する。
安泰の時はいつまでも続かない。
だが誠をもって正しい道を進み続ければ咎はない。

象伝の意味として、
下に降った陽は必ず上に帰る。
上に昇った陽は必ず下に帰る。
これこそが天地が交わる原理によるものである。
循環。


参考文献:
『易経 上』
『易経 下』 岩波文庫
『易』 朝日新聞出版
『易とはなにか』 DCS出版社
『中国宗教思想1』
『中国宗教思想2』岩波書店
『中医基本用語辞典』 東洋学術出版
『鍼灸医学事典』 医道の日本社

※画像や文献に関して、ご興味がおありの方は
是非参考文献を読んでみて下さい。

新川

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